2025-11

栗っ子が紡いだあの日々

25.なかなか経験できない特別で貴重な学習

あなた方は顕微鏡の前に並び、何度も何度も交代しながら蚕の誕生の瞬間を観ていました。そして、「私も」「俺も」と、競争するかのように生まれたばかりの毛蚕(けご)に小さくちぎった桑の葉を与え始めました。 最初は気もち悪がっていた人の中にも、いつの...
栗っ子が紡いだあの日々

24.誕生の瞬間に!

大騒ぎしながら、生まれたばかりの毛蚕(けご)を顕微鏡で観察していると、 「先生!卵が動いている!」                                            という大きな声が…。 あれは誰の声だったのでしょうか?...
栗っ子が紡いだあの日々

23.教室は1時間目から大騒ぎ!!

「うぎぁー!」  「うわぁ、すごい!」  「うぉー、気もちわりぃー!」  「もう無理!」  「・・・・・・・・・・」 5月16日。朝から孵化(ふか)が始まりました。 体長はおよそ1~2㎜。小さくて真っ黒で、一見、虫の糞のようにも見えました。...
栗っ子が紡いだあの日々

22.蚕の卵と出会った5月12日の日記に…

ぼくは蚕の卵は千個ぐらいと言っていたから、ダンボールの中の半分ぐらいに卵が入っていると思っていました。でも、卵は砂のようでした。最初は卵ではないと聞いて驚きました。早く生まれるといいなと思います。 英貴 はじめて見た蚕の卵。すごくちっちゃい...
栗っ子が紡いだあの日々

21.目の前に現れた蚕の卵…。

「えっ、これが?」 「どこにあるの?」 「ちっちゃい!」 1時間目の教室は大騒ぎでした。 蚕の卵はアブラナの種よりも小さく、砂のような卵でした。本などで見ていた卵の写真は拡大してあるので、あなた方が想像していたものとははるかに違っていた様子...
栗っ子が紡いだあの日々

20.ついに蚕の卵が!

5月12日。「蚕の卵」がついに教室にやってきました。 朝7時40分を過ぎた頃、誰よりも早く登校していた一磨さんが、職員室にやってきました。 「先生! 蚕の卵は? 届いたっ?」はやる気もちを抑えるように職員室に入ってきましたが、その表情や声か...
栗っ子が紡いだあの日々

19.もうすぐ蚕の卵が

シルクセンターからもうすぐ蚕の卵が届くことがわかった日、あなた方はその時の思いを日記に残しています。読み返してみると、わくわくする思いだけでなく、不安を抱えていたこともわかります。自分から情報を求めて動いていたあの頃の日記から、あなた方の心...
栗っ子が紡いだあの日々

18.純粋で一生懸命なあなた方の姿勢が、わたしに…

5月8日、家庭訪問初日。この日の予定を終えて学校に戻ると、職員室の私の机の上に、葉っぱが2枚とメモが置いてありました。そのメモには「クワの葉かどうか確認してください! 卓磨・達也・享祐・拓哉(ひ)・拓哉(と)」と書いてありました。 教室で蚕...
栗っ子が紡いだあの日々

17.子どもたちのために自然と力をかしてくださるのがお父さんお母さん

子どもたちが学校で何を学び、何をしているのか…、何を今求めているのか…、どんな課題にどうやって取り組もうとしているのか…、実際にどんなことができているのか…、そして、担任のわたし自身が思い描いていること、その意義をできるだけ具体的に家庭に伝...
栗っ子が紡いだあの日々

16. 限界や枠をギリギリのところまで広げるには…

主体的に動き始めたあなた方の活動が長期にわたり継続していくためには、担任だけの支援では難しいと思っていました。私だけでは、あなた方の望む活動にどうしても限界をつくらざるを得なくなる時が来てしまうかもしれないと感じていました。 もちろん、学校...