栗っ子が紡いだあの日々

11.何よりも「過程」を大切にしたい

わたしが教師として何よりも大切にしていたいのは、当時も今も、そしてこれからも変わらず「過程」です。結果に対しての喜びも悔しさも、とにかく、心の底から〝嬉しい〟〝悔しい〟と思えるためには、その結果までの「過程」が大事だと思っています。誰でもう...
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10.今度はあなた方がそういう大人であって欲しいと…

学年が上がれば上がるほど、「友だち」の存在は大きくなってきます。家族や担任に頼ったり相談したりしていたことがだんだんと友だちを頼り、相談するようになっていたと思います。それも成長の一つであり、社会性を身につけていく上で大切なことでした。だか...
栗っ子が紡いだあの日々

9.「個性」が生きるためには

あの頃、「個性の尊重」がクローズアップされていました。「個性」を大切にすることは、その子自身がもっているものを伸ばしていくことにつながるのはもちろんであり、個性を尊重することの大切さは今も変わりません。その中で、わたしは、「個性を認め合える...
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8.こんな仲間がいる教室を…

「友だちに優しくしたい」「友だちの良いところを見つけてあげたい」「いろいろなことに挑戦したい」など、それぞれが自分の願いや思いを書いてくれたものと担任の私の願いをこめて、 「一人一人の力と心を合わせてこんな教室つくろうよ」という5年2組の願...
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7.仲間が望んでいることに共感できることが…

5年生になったばかりの頃に書いた、36人の「こんな教室を…」という希望を読んでみた人は、一人一人が望んでいた教室をつくりあげようと努力していたこと…、そして、その希望に近づいていたことを感じませんでしたか…。 あの時、クラスの仲間がどんな教...
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6.こんな教室にしたい… こんな自分でありたい…

始業式の翌日、あなた方はこんなことを書いていました…。 私は、今まで友だちの良いところをあまり見つけられませんでした。だからこれからは、友だちの良いところをどんどん見つけていきたいです。 千織 私は、何かをやった時、最後までやり遂げたいと思...
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5.誰もが主役になれるだけでなく 誰もが脇役にもなれるクラスを…

始業式の日、わたしは学級通信「全力投球」の第1球を発行しました。教師であれば新学期に誰もが思うことだと思いますが、あなた方のクラスの担任として、あの時どんな気持ちでいたのかを振り返りたいと思います。 5年生へのご進級おめでとうございます。 ...
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4. 懐かしさとともに ステキな自分に出会えるかも

あの2年間、一つ一つの取り組みや学校生活において「過程」を大切にする中で、その時々の自分の思いや考えをはじめ、書きたいものがあった時、感動体験があった時、自分の言葉で書き残す時間を私は大切にしていました。「過程」を事実の記録としてだけではな...
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3.始業式の日の気もち…

「クラス発表」、そして「担任発表」。子どもにとって、級友と担任、これは学校生活において実に大きな影響力をもちます。当時の自分自身がどんな気もちになっていたのかを覚えている人は少ないかもしれませんが、不安を覚えた人は少なくなかったと思います。...
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2.出会い

「・・・・・・・・・・(シーン)」 体育館に並んでいる5年2組の前に立った時のあなた方の戸惑っているような表情というかしぐさは、今でも鮮明に覚えています。周りでは拍手や悲鳴のような声で騒がしくなっている中、5年2組の列だけは「・・・・・・」...