学年が上がれば上がるほど、「友だち」の存在は大きくなってきます。家族や担任に頼ったり相談したりしていたことがだんだんと友だちを頼り、相談するようになっていたと思います。それも成長の一つであり、社会性を身につけていく上で大切なことでした。だからこそ、自分を成長させてくれる仲間のいる教室を、一人ひとりの心と力で築いていくことができる環境づくりに、私は担任として模索していました。
しかし、仲間づくりは、あなた方一人ひとりの気もちや行動が伴わなければいくら担任が模索してもうまくはいきません。そして、あなた方と担任だけでなく、そこには家族の力も必要でした。我が子と一緒に生活している友だちとの良いところを一緒になって認めてくださる家族の存在です。
友だちの良さを認めることができるように…、友だちに優しくできるように…、助けてあげられるように…と励まし、応援してくださっていた家族の存在は、あなた方を「心豊かな人」へと導いてくれていました。
そういうお父さん、お母さん、家族に見守られて、あの時代を前向きに前進することができていたことを、今、大人であるあなた方は気がついていると思います。今度はあなた方がそういう大人であって欲しいと願っています。
友だちのことを褒めてくれる家族、認めてくれる家族の中で育つ子どもは、仲間を慕い、大切に思う心が育まれていくものです…。今、お父さん、お母さんになっている方がいるならば、ぜひ、そんな家族であって欲しいですし、皆さんには、そういう大人であって欲しいです。
つづく…
コメント