16. 限界や枠をギリギリのところまで広げるには…

 主体的に動き始めたあなた方の活動が長期にわたり継続していくためには、担任だけの支援では難しいと思っていました。私だけでは、あなた方の望む活動にどうしても限界をつくらざるを得なくなる時が来てしまうかもしれないと感じていました。
 もちろん、学校での活動であれば、ある程度の限界や枠も必要なことはわかっています。でも、私以外の大人にも協力してもらうことができれば、その限界や枠をギリギリのところまで広げることができます。私以外の大人とは、まさにあなた方の家族でした。そして、もう一人の担任と言っても過言ではなく、誰もがその存在を頼り、力をかしてくださった学校用務員の金室さんの存在です。

 2年間の学習活動はもちろんのこと、あなた方の築いていく学級や心の成長に、あなた方の家族や金室さんの存在がどれだけ大きなものであったのかを、今、誰もが理解し、心から感謝できると思います。

 家族の方々に、特に保護者の方々に、教室で取り組んでいることへの理解を求め、協力していただくためには、活動の内容をわかりやすく伝えることが大事だと思っていました。そして、協力をお願いする活動がどうして必要になっているのか、そこまでの過程も知っておいていただくことが大切だと思っていました。
 毎日の学級通信は、それを可能にする一つでもありました。
                                      つづく…

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