2025-12

栗っ子が紡いだあの日々

56.小さな積み重ねや「過程」が新たな展開へ

「糸をとる」ことを決断したあなた方の中に、さらに二つの考えが出ていました。 一つは、自分たちで糸繰りの体験を通して糸をとるという考えでした。もう一つは、この時までに集めてきていた情報の中で、蚕を育てて繭をつくる養蚕業と、できた繭から糸を取り...
栗っ子が紡いだあの日々

55.決断

教室の繭をどうするのか…、決断はあなた方に委ねられていました。               「糸をとりたい」という思いが、あなた方の最終的に出した結論でした。糸をとるということは、成虫になる前に、さなぎとなった蚕の命を絶つことになります。あ...
栗っ子が紡いだあの日々

54.近づいていくタイムリミット

いただいた「まぶし」で繭をつくっていることの報告も兼ねて、まぶしを譲ってくださった清水さんの所に、繭になった後のことを聞きに訪ねた人たちがいました。清水さんの話では、黒川では、繭まで育てて、あとは一つに集めて出荷していたとのことでした。 黒...
栗っ子が紡いだあの日々

53.いよいよ一つの節目の時が…

繭をつくる姿を見ながら、もう二度とあの蚕の姿を見守ることができないということもわかっていました…。繭づくりが始まるということは、成虫への準備が始まったことになります。 「蚕の命」をどうするのか、いよいよ大きな節目の時がきたのです。  命って...
栗っ子が紡いだあの日々

52.家で育てていた蚕も…

教室では、毎日〝蚕の繭づくり〟が繰り返されていました。まぶしに蚕を移すと、習性から上へ上へと登っていく蚕。繭をつくるために、気にいった?自分の部屋を見つけると、その部屋に入っていつのまにか糸をはきながら足場をつくり始めていました。そこから、...
栗っ子が紡いだあの日々

51.繭づくりが始まったということは…

黒川の清水さんから自分たちで手に入れた本物の「まぶし」の部屋で蚕が次々と繭をつくり、部屋がうまっていく様子は何とも言えませんでした。あの頃、「まぶしマンション」という言葉も生まれました。 あの「まぶし」は、あなた方が卒業した後も後輩たちが大...
栗っ子が紡いだあの日々

50.「繭」づくりを一日中生中継で

蚕はまぶしの中に自分の部屋を決めると、その部屋の中だけで動くので、一生懸命に繭をつくっていく様子をじっくりと観ることができました。朝の8時頃からビデオカメラを設置し、あなた方が下校する14時頃まで、クラスのテレビ局係の賢太朗さんが中心となっ...
栗っ子が紡いだあの日々

49.算数や国語どころではありません

6月28日は、蚕が誕生した5月16日と同じように、朝から一日「蚕の日」となりました。 前日の放課後、桑の葉を食べるのをやめた蚕を、あなた方は、教室の壁に立て掛けた「まぶし」の下の方に放してあげていました。そして、28日の朝、教室に行くと、そ...
栗っ子が紡いだあの日々

48.静かな雨音のように

桑の葉を食べる音が、静かな雨音のように教室に響いていました。この心地よい音が絶えることはありませんでした。蚕はひたすら桑の葉を食べ続けていました。 あなた方は豊かな感性でこの音を感じとっていたことが、あの時に表現した詩から伝わってきます。蚕...
栗っ子が紡いだあの日々

47.特別な日であっても…

自然教室からの帰りのバスでも、再びその場所を確認し、その後の「蚕」の大切な食料補給の一木となっていきました。八ヶ岳にいる時も、 「蚕はどれくらい大きくなっているかなぁ…。」 「これ、クワの木じゃない?」という声を何度も聞いていました。 あな...