49.算数や国語どころではありません

 6月28日は、蚕が誕生した5月16日と同じように、朝から一日「蚕の日」となりました。

 前日の放課後、桑の葉を食べるのをやめた蚕を、あなた方は、教室の壁に立て掛けた「まぶし」の下の方に放してあげていました。そして、28日の朝、教室に行くと、その蚕がまぶしの一つ一つの仕切り(部屋)の中に入って繭をつくっていました。もう、蚕の姿が見えないくらいの繭になっていて、それでも、うっすらと繭の中で動いているのがわかり、その様子をじっと見つめていました。
 そんな中、今まさにまぶしの部屋に入ったばかりの蚕が繭をつくり始めていました。登校したあなた方は次々にまぶしの前に集まっていましたが、小さな部屋に入っている蚕や繭を観るには人数が多く、押し合うような感じでした。その姿を後ろから見ていて、それもまたなんとも可愛らしく見えました。                                            

 蚕が繰り広げる神秘的な現象を目の当たりにし、この貴重な機会を逃したくはないと思い、一日中観察しようと決めました。繭をつくり始めた蚕に向けて8㎜ビデオカメラを固定し、アップで撮る映像を教室のテレビ画面に映し出しました。                                                                                                           

 朝から一日中、教室のテレビでの生中継です。覚えているでしょうか…。もう、算数や国語どころではありません。あなた方の目線は、黒板ではなく、ずっとテレビ画面でした…。
 当たり前です。この状況で黒板に集中できる子どもがいたらすごいことです。もし、あなた方の中にテレビ画面よりも黒板…という子がいたら、これまでの「過程」が何だったのか…と思ってしまいそうです。ビデオカメラを設置したのもテレビにつなげたのはわたしですから、わたしだって算数や国語どころではありませんでした!

                                       つづく…

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