51.繭づくりが始まったということは…

黒川の清水さんから自分たちで手に入れた本物の「まぶし」の部屋で蚕が次々と繭をつくり、部屋がうまっていく様子は何とも言えませんでした。あの頃、「まぶしマンション」という言葉も生まれました。
あの「まぶし」は、あなた方が卒業した後も後輩たちが大切に使わせてもらいました。今もなお、栗木台小学校の資料室に大切に保管されているはずです…。
 6月末、建治さんが2枚の写真を持ってきてくれました。見てみると、シルク博物館の入り口と、館内にあった世界一大きな繭を撮った写真でした。家族で横浜のシルク博物館を訪れたと話してくれました。蚕のことなら何でもわかるこの博物館。教室で育てていた蚕も、この博物館から分けてもらった卵から孵った蚕であり、その蚕が今まさにまぶしの中で繭をつくっていました。
 
 繭づくりが始まったということは…

 「さようなら」          幸樹

蚕がくわの葉を食べるのをやめた
蚕が「まぶしマンション」を見はじめた
蚕は気に入った部屋を見つけたようだ
黄とうめい色のうんちをして
「さような」と言って
糸をはくだろう

 さようなら         彩華

私は蚕
もうすぐまゆになります
その前に
言いたいことがあります

私にくわの葉をくれて
ありがとう

私を育ててくれて
ありがとう

さようなら人間たち
            
                 つづく

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