97.今につながるわたしの財産…

 自分たちの住んでいる地域は子どもたちの生活の場そのものです。登下校をはじめ、外で遊んでいる時、出かける時、小学生の子どもたちにとってはそのほとんどが地域の中であり、学習においても地域の中で学べるもの、学ぶ必要があるものがたくさんあると思います。
 その学びの中に地域の方々が関わってくださることで、学ぶ内容だけでなく、社会的な様々な学びもあったと思います。礼儀やマナーをはじめ、人との関わり方や行動の仕方もその一つだったと思います。そういう中で、敬う心や地域を大切にする気もちも、あなた方の中に自然と生まれてきていたとわたしは思っています。

 「学校」と「家庭」とが共通理解をもって取り組んでいけることがとても大事であるのと同様、もう一つ、ここに「地域」が加わるとが最も理想的です。そして、この三者をコーディネートし、リーダーシップをとっていくのは「学校」だと思っていますので、あの頃、三十そこそこの若造だったにも関わらず、わたしの側から働きかけをさせていただくことが幾度となくありました。それでも、多くの地域の方々と、私よりも年上であった保護者の皆様方が全面的に協力してくださったことは、今でもたいへんありがたく感じているだけでなく、今につながるわたしの財産にもなっています。今、こうして当時のあなた方の活動とわたしの思いをあらためて発信しているのも、そういう思いを強く抱いているからです。

 「学校」と「家庭」と「地域」、子どもたちの成長を見守る方法はそれぞれの立場で違いますが、どの立場も必要不可欠なものであって、あなた方は自然環境に恵まれていただけでなく、地域にも、地域の方々にも恵まれた理想的な環境の中にいたのだとわたしは思います。
                                       つづく…

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