113.世界に一色の一つしかない模様の桑染め

 しぼりをとって広げた布を嬉しそうに自慢げに見せに来てくれるあなた方の表情からも、なかなかできない貴重な体験だったことは間違いありません。
 染め上がった色は決して鮮やかな色ではありませんでした。どちらかというとくすんだ色です。しかし、それが桑の葉から取り出して染めた自然の色。同じ色に染めようと思っても、その時その時によって微妙に違い、同じ日にやったあなた方でも、グループによって多少違っていました。そして、模様は全員違っていて、自分の模様でさえ、同じ模様を二度と作ることはできないものです。  
 「世界に一色の一つしかない模様の桑染め」のタオルやハンカチ、シャツ、そしてパンツが出来上がりました。まだ大事にとってある人もいるでしょうか…。
 この時は、教務主任の野口先生もあなた方と一緒に活動してくださり、いろいろなことを教えてくださっていました。草木染めは熱湯を使い、染液を取り出すと、ざるなどを使って漉さなければなりませんでした。この作業はどうしても大人の力が必要でした。班は5つありましたので、私一人ではあなた方が待たなければならなかったと思います。野口先生の協力は、あなた方にとっても私にとってもとても心強いものでした。草木染めにも大変詳しく、野口先生にいろいろと聞きながら一緒に草木染めを楽しんでいました。
                                       つづく…

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