栗っ子が紡いだあの日々

73.「みんなの繭は質もよかったよ」

松井田町に無事に到着した5人と碓井製糸農協に向かいました。茂木組合長さんをはじめ農協の方々が温かく迎えてくださり、製糸工場内を案内していただきました。 関東一円の養蚕農家や農協から出荷されてきた大量の繭がベルトコンベアーで運ばれるところから...
栗っ子が紡いだあの日々

72.「西松井田駅」に着いた時の誇らしげな表情

あの頃は今のように小学生が携帯電話を持っていることはほとんどありませんでした。5人は、何かあれば公衆電話から私の携帯電話に連絡を入れるということになっていましたが、私の方から5人と連絡を取ることはできませんでした。それでも、1学期の間のあな...
栗っ子が紡いだあの日々

71.5年生の子どもたちにとっては大冒険

生糸を手にした感動を味わったのは夏休みに入る直前のことでしたが、この頃、夏の自由研究で、碓氷製糸農協を訪ねる計画を立てている人たちがいました。群馬県なので遠いとは思いましたが、ご家庭の理解を得られるならば、ぜひとも実現させて、自分自身の目で...
栗っ子が紡いだあの日々

70.教室に届いた家族からの手紙

通信を通して、私も新しい体験をさせていただきました。 糸になって帰ってきた蚕は、康平の目には、ただただ美しい魔法の糸のような存在に映ったようで、最初はなかなか触らせて貰えませんでした。この間まで元気にうごめいていた蚕と、美しい糸に化けた蚕が...
栗っ子が紡いだあの日々

69.大人の心を動かす大きなエネルギー

わずかな蚕の繭。碓氷製糸農協にとっては利益もなく、この繭だけから糸をとることは作業も面倒なことだったと思います。それでも、あなた方の思いに誠実に応えてくださり、あなた方一人ひとりの手に渡るようにと、手作業で一つひとつ束ねてくださってあったこ...
栗っ子が紡いだあの日々

68.「里南ちゃんマッチョ計画」

生糸を手にした喜びで教室が湧いていたあの時、一つだけ寂しかったことがありました…。あなた方もとても心配していましたが、里南さんが入院中で、糸を手にした日も、1学期の終業式の日も、全員で迎えることができませんでした。病院で懸命に病気と闘ってい...
栗っ子が紡いだあの日々

67.生糸を手にした時の気もち

一人一人糸を手にしたあなた方は、色艶に驚いたり、目を細めて一本一本じっくりと観察したり、香りをかいだり、手触りを楽しんだりしていました。あの時のことを覚えているでしょうか…。生糸を手にした時の気もちをあなた方は書き残しています。  今、絹糸...
栗っ子が紡いだあの日々

66.教室に歓声が!

碓氷製糸農協からの封筒は、連絡をとった一磨さんが代表して開けることに…。 あなた方が注目する中、黒板の前に出てきた一磨さんがゆっくりと封を開けました…。 封筒の中に手を入れる…。 いつもとは違う緊張感がただよう中、一磨さんの演出?もあり、数...
栗っ子が紡いだあの日々

65.ついにその日が…

「先生、糸は届いた?」 「まだ届いていないよ」 このころは毎朝、こういう会話が続いていました…。生糸が届いた後の活動、碓氷製糸農協とのかかわりはどのように広がっていくのだろう…、そんなことを私は考え始めていました。あなた方の行動力には、これ...
栗っ子が紡いだあの日々

64.担任としてそこまで期待する以上は…

農協を探し出し、連絡を取って交渉するという一連の活動には、子どもたちだけでは難しいこともあります。でも、わたしは担任として、あなた方にそこまで期待していましたし、期待する以上、できる限りの支援や環境づくりだけはしていきたいと思っていました。...