28.クラスの仲間の前向きな姿が

 わたし自身も、あれほど小さな生きものの誕生の瞬間を自分の目で観たのは初めてでした。卵の中から必死に外の世界に出ようとしている蚕は、見た目は毛虫のようで、決して見た目の良いものとは言えませんでしたが、何ともけなげでかわいく感じました。わたし自身もあなた方と一緒に感動し、かなり興奮していました。

 命の誕生を目の当たりにしたあなた方は、あの時、子どもなりにその小さな命の重さを感じたと思います。そして、豊かな感性を持っているあなた方は、この時の感動を大切に、その後の蚕と接していくことで、次々に貴重な体験、そして心を動かす出来事に出会っていくことになるのです。

 誕生した翌日には、1メートルほどに切った大きな桑の木の枝を担いで、康平さんがニコニコしながら誇らしげに登校してきました。                  
 (この時の康平さんの姿…、想像できますよね。)
 生まれたばかりの蚕には、この量はまだちょっと気が早いようにも思いましたが、こういう仲間の姿が、この活動を自分たちの手で進めていく原動力となっていたことは間違いありません。
 仲間の行動に「ありがとう」という気もちを持ち、刺激も受け、自分も…、と心の中で思っていた人たちもいたと思います。
                                      つづく…

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