今日、中島先生の蚕の話を聞いている時に決めた。黒川に蚕情報を聞きに行こうと決めた。黒川の農家はどこら辺にあるのか迷いそうだったので、黒川に住んでいる優人をさそうことにした。優人もOKだったのでよかった。そして、森岡君もいっしょに行くことになった。(ここでの森岡君は、森と呼ぶことにします。)
みんなには内緒で汁守神社で待ち合わせた。まだ優人はいなかったが森はいた。二人でしばらく待ったが来なかったので、優人の家までのルートを森と一緒に自転車で向かった。向こうに小さな人が見えたが、それはおばさんだった。次に見えたのは、本当の優人だった。優人と合流し、農家のある方へ急いだ。途中でクワの葉があったので採った。それは全部森に持ってもらった。森はルンルン気分だった。前にいたおばさんに聞いてみたが、蚕のことは何も知らないと言う。次々にたずねていったが、みんなもう養蚕をしなくなったので、道具などはないという。
でも、ここら辺で一番長く養蚕をやっていたという清水さんの家へ行ってみた。それで、おばあちゃんに聞くと、「うちもない。」と言われた。養蚕に使った機械があるとは言っていた。でも、物置の奥にしまってあるから出せないと言われた。清水さんの家を出るとぼくたちは目的を変更して、ミニミニ資料館を目指した。探していると中で、用事のある森は家に帰った。「クワの葉をいっぱいつんで帰れよ。」と言って別れた。
ミニミニ資料館はどこにあるのか聞きまくった。しかし、どうしても見つからなかった。仕方なくクワの葉だけを持って学校へ帰ることにした。自転車で走っていたら、優人のおじいちゃんとさっきの清水さんがいた。頭を下げて通り過ぎようとすると、清水さんが、「ちょっとちょっと。」と言って手招きする。行ってみると、ダイヤ形の木で作った何かが置いてあった。それは清水さんが養蚕で使っていた「まぶし」だった。まぶしは知っていたが、まさか本物が見られるなんて…。
優人の顔はすごい顔になっている。「これいただけるんですか。」と聞くと、「いいですよ。」と答えてくれたので、とてもこうふんした。急いで学校に持って帰り、中島先生に自まんしたかった。リュックにさして持っていくことにした。ひもでまぶしを2、3本いっぺんにしばってもらって、自転車に乗り、スーパーダッシュで学校へ向かった。その時の顔はイノシシだったんじゃないかと思う。こいでいる時に、他の人から不思議そうに見られた。しかし、優人はそんなの何も気にしていない、というか、気づいていない。
学校について、中島先生のいる図工室へ走った。先生に会って、「まぶし!」と話したら、最初は分からなかったみたいだった。後からわかったような顔になった。「教室へ行こう」と言われ、5年2組の教室に向かった。教室で写真も撮ってもらった。
「すごいぞ。」とほめられ、「明日、みんなにも今日のこの話をしてあげてね。」と言われて、うれしい気もちで家に向かった。
優人さんの作文につづく…
32.玄太さんの作文「びっくりぎょうてん蚕情報のまき」
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