36.実際に黒川で使われていたまぶしを手に

 翌日の1校時目に、早速、優人さんと玄太さんから「まぶし」の紹介がありました。どのように発見したのかを落ち着いて話してくれた2人は、何とも誇らしそうな表情でした。   
 優人さんと玄太さんの表情、想像できますよね…。 

 その後、まぶしを自由に触ったりじっくりと観察する時間にしました。実際に手にとってみること、触ることは、本などで見たり話に聞いたりするのとは全く違います。感性豊かな子どもたちは、五感を働かせながら感じ取り、学び取る力を持っています。本で見ただけのまぶしであれば、その質感を感じたり、どのように使うのかを具体的に考えたり、「なるほど!」と思えたりすることもあまりなかったかもしれません。
 それだけではなく、手に取って見ているまぶしが、地元の黒川で実際に使われていたものであることも、あなた方の感性に響いていたと思います。目を輝かせながら手にとったまぶしを見ているあなた方の姿を見ていて、今度はどんな出会いを自分たちから広げてくれるのだろうか…と、これからの活動への楽しみが一層膨らむ時間でした。

 この後、実際にこのまぶしであなた方の蚕は繭をつくることになるのです。そして、このまぶしという道具がどれだけ優れたものであるのかを実感することにもなるのです。
 「まぶし」を手にした時の思いが、あの日の日記に書かれていました。
                                       つづく…

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