あなた方が毎日教室に運んできてくれる桑の葉を食べ続けていた蚕は、日に日に大きく成長していきました。その成長の早さは、わたしたちが想像していたよりもずっと早く、わたしたちを驚かせていました。あれだけ桑の葉をむしゃむしゃ食べ続けていれば当然かもしれませんが、毎日観ているのに、次の日の朝、「大きくなっている」と、その成長が分かるほどでした。
糞の量もすごいものでした。臭うわけでもなく、粉のようにたまっていくのでしたが、あなた方は頻繁に取り除いて、常に清潔にしてあげていました。いつも誰かしらが蚕の箱をのぞき込み、桑の葉をあげたり、糞を取り除いたり、食べているところをじっと観察していましたが、5月30日の日記の中に、彩華さんの何とも面白くて可愛らしい日記がありました。
今日、はじめて蚕がうんちをしたところを見ました。おしりに黒いものがついていたので、よく見ると、それは蚕のうんちでした。びっくりしているうちに、そのうんちは蚕のおしりからはなれて下におっこちました。私はとてもうれしかったです。 彩華
うんちをしている蚕を発見した彩華さん。偶然にもその瞬間に出くわしたのだと思いますが、最後の一言「私はとてもうれしかったです。」が何とも微笑ましく感じます。
うんちをする瞬間を見て、「とてもうれしかったです」とは…。
でも、あの時を一緒に過ごしていたあなた方であれば、彩華さんがこの時に表現した「うれしかったです」の気もちに共感できるのではないでしょうか…。
つづく…
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