78.魅力があっても「継続」するためには

 人との関わりをより豊かなものにするためには、取り組んでいる活動が、学級にとって、あなた方一人ひとりにとって、楽しく魅力のあるものであることが大事でした。しかし、魅力のあるものに出会っても、その魅力は少しずつ飽きていき、薄らいでいくものです。好奇心旺盛な子どもであればなおさらで、次々に魅力あるものに出会い、その魅力に惹かれ、気もちは移っていくものです。決して悪いことではなく、それが子どもです。

 魅力あるものに出会い、そこから生まれた活動を長く「継続」していくためには、あなた方のように、「魅力ある活動内容、学習内容を創りあげていく」ことがとても大事になってきます。ある対象に魅力を感じてスタートした時、大事なのは、その対象への魅力だけではなく、その対象を通した活動内容に魅力があるかどうかです。
 魅力ある課題を見つけ、解決方法や手段を模索する中に魅力を感じ、実際に調査や体験によって解決する中で感じる魅力、解決内容への魅力、そして、この一連の取り組みの中で新たに生まれた課題への魅力…。この繰り返しこそが、「魅力」の継続を生み出します。

 そして、子どもであったあなた方の継続活動に「価値」を見いだしてあげられるのは、身近にいる大人たちでした。学級通信の文面から、家庭で「蚕」のことを話題にしていただくだけでもそれは大きな支えになっていました。家族が一緒になって考えてくださったり、喜びや感動を共有してくださったり、前向きな言葉一つ一つに、あなた方は子どもなりに評価を感じとり、価値を見いだすことができていたのです。
 そして、茂木さんや小板橋さんをはじめ碓氷製糸農協の方々が、あなた方の活動を讃え、認め、生糸にして応えてくださったことも、大きな価値を与えてくださった一つです。こういう積み重ねがあなた方の心を豊かなものへと育んでくれていたことは確かです。

 8月29日。夏休みが終わるころ、職員室の私の机の上に大きな封筒が届いていました。碓氷製糸農協の封筒でした。
                                       つづく…

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