124.薄暗い歩道に木の枝をもった子どもたちの列…

 熊澤さんの畑は、5分ほど歩いた所に京王線に沿ってあり、そこに2本の桑の木がありました。その木から、熊澤さんが次々に太い枝を切ってくださり、その枝をあなた方が受け取り、細かい枝を切ってまとめました。思ってもみなかった量となり、この人数でうかがって良かったと思いました。
 時刻は11月末の16時30分。辺りはすっかり暗くなり始めていたので帰ろうとすると、三日月のすぐ近くに、一番星の金星がきれいに輝いていました。みんなでそれを見て感激しながら帰路についたことを覚えています。                                                 

 ここからが大変というか…、思い出深い時間でした。                    

 あなた方の手には、自分たちの背丈よりも長い枝があり、横にして歩いていると他の人に当たってしまうため、体の前で立てて持ち、歩道を列になって歩いていました。大通りの歩道を、それも薄暗い中を十数人の子どもたちが一列になって、長い枝を縦に持って歩いていたので、走っている車の中から、あるいはファミリーレストランの中から、あなた方に視線が集まっていました。                                「どうみても私たちあやしいよね。」                                「何だと思っているかなぁ…。」                                 などと自分たちでも笑いながら歩いていました。
 17時ごろ学校に戻ると、辺りはすっかり暗くなっていました。あの寒さの中、冷たくなりきった小さな手で重い枝を運んできたのに、あなた方は、寒かった…、疲れた…といった表情を微塵も見せず、楽しそうな笑顔でいっぱいでした。熊澤さんのお宅から学校まで枝をもって歩いてくる時は、正直、わたしも手が冷たくてこれは大変だと思っていました。でも、楽しかったことしか今は思い出せません。往きも帰りも、笑わせ続けてくれたあなた方とのこういう時間も、次の活動への期待をふくらませてくれるものでした。                                                                             

                                       つづく…                                       

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