6年生のあなた方は、最高学年として日頃から1年生との交流を深めていました。特に朝の時間には、すすんで1年生の教室に出かけてお世話をしていました。運動会の時、1年生の演技や競技が始まると、それぞれの係の席から名前を呼んで応援している姿がとても微笑ましかったです。
雨が降っていて休み時間に外に遊びに出られないある日、あなた方は、蚕の箱と桑の葉を持って1年生の教室に遊びに行こうとしていました。「気持ち悪がる子もいるかもしれないから、決して無理強いしないようにね。」と一言言って送り出しました。休み時間が終わる頃、1年生の教室をのぞくと、あなた方と一緒に1年生の子どもたちが嬉しそうに蚕を手にのせていました。そして、担任の先生から、「3時間目が生活科なんですけど、6年生の子どもたちと一緒に学習して、蚕のことを教えてもらえないでしょうか…」というお話がありました。あなた方は嬉しそうに私の方を見て、「やりたい」と言わんばかりに何度も頷いていました。この年は、「蚕のことをいろいろな人たちに広めていこう」というのがクラスのテーマの1つでもありましたので、もちろん私も大賛成でした。
3時間目。最初に1年生の担任の先生から、「今日は蚕博士のお兄さんお姉さんたちがたくさん来てくださったので、いろいろと聞いてみましょう。」と…。あなた方は自分のたてわり班の1年生の子どもたちを中心に、聞かれたことに対して自分が知っていることを一生懸命伝えようとしていました。1年生の子どもたちは、蚕の絵を描きながらいろいろと質問していました。
1年生の蚕との接し方を見て、「これじゃ蚕がかわいそうだから…、こうやって持ってあげようね。」とか、「ほらっ、桑の葉を食べている音がするでしょう。」と、優しく教えてあげているあなた方の姿をわたしは愛おしく感じていました。少し時間が経ってくると、6年2組の教室に、前年の繭の写真や生糸、この年の誕生する瞬間に撮った写真を取りに行くなど、必要なものを自分で考えて1年生に提供している姿に、一年間の大きな成長を見ることもできました。
つづく…
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