8月に入り一週間ほどすると、真珠のように輝く6年2組産の生糸が学校に届きました。前年以上に大量の糸として戻ってきたあの繭。2001年の夏も、あなた方の育てた「蚕の命」は、川崎と松井田を往復しました。
わざわざ話さなくてわかっていたことだと思いますが、わたしは、「単なる生糸ではなく、大切に、そして可愛がった自分たちの蚕の命と引きかえに得たものということをいつまでも忘れないでいてほしい」とあなた方に話しました。
糸を手にした時も、その前に繭を冷凍庫に入れる時も、そのことを心に強く感じ、実感してきたあなた方ですから、今でもこの糸を見る機会があれば、きっと心の中にそんな思いがわいてくるのでは…と思っています。あの時、そういう心をいつまでも大切にできる人であって欲しいという願いを抱いていました。
蚕を立派な「繭」まで育てたことがすばらしいのではなく、糸にまでしたことがすばらしいのではなく、何年経っても、糸を見たときにそう思える心を持ち続けられることがすばらしいことだとわたしは思っています。そして、そう思える「命の糸」を自分たちでつくりあげた過程をもったことがすばらしいのだと思います。
つづく…
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