182.いつかみんなで訪ねることができたら…

 「碓氷製糸農協で働いていらっしゃる皆さんに、創作劇を観ていただきたい」

 これは、あなた方が抱いていたとてつもなく大きな夢でした。それも、前年の学習発表会で演じたものではなく、一年間のすべてを取り入れた内容の創作劇でした。正直、実現するのは難しい夢でした。でも、皆でそういう夢を抱けるのも、碓氷製糸農協の方々との心豊かな交流をもったあなた方だからこそでした。そしてそこには、茂木組合長さんをはじめ碓氷製糸農協の皆さんが、あなた方を温かく見守ってくださり、真剣に対応してくださることに感謝の気もちを持っているあなた方がいました。わたしは、実現が難しい夢とは思いながらも、この夢を抱いているあなた方の純粋な心に共感していましたし、ステキな夢を抱いているあなた方の素直な心に、「もしかしたら…」と、どこか期待するような思いを抱いていました。
 5年生の3月に、茂木組合長さんにささげる文集「幸せの涙」を発行した際、優人さんのお父さんからいただいた手紙の中に「来年の春卒業した時に、みんなで群馬に行けたらいいですね。この子たちならきっとそうなるのでは…」、と書かれていました。何年か後にでも、いつかみんなで碓氷製糸農協を訪ねることができたら…と思うだけでわくわくしていました。そして、そんな日がくるのではないかなぁ…と漠然とですが思っていましたが、二十歳を過ぎたときに、まさか本当にそんな日が来ることになるなんて…。
                                       つづく…

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