『蚕日待』に参加させていただき、すべてを終えた最後に、保存会の会長さんからお言葉をいただきました。このお言葉の中にあった
「私たちもこの伝統を大切に守り、受け継いでいきたい」
という、地域の伝統行事を守り続けていらっしゃる方の実感のこもった力強い言葉は、あなた方の地域を大切に思う心を育んでくれるものでした。
昔から伝わる伝統を守り続けることはすばらしいことであり、周りから見ているわたしたちにとっては、いつまでも受け継がれてほしい…と思います。しかし、それを守り続けていく側にとってはとても大変なことだと思います。
あの当時、黒川で「養蚕」をされている農家はすでに一軒もありませんでした。それでも、養蚕に関する行事の一つ『蚕日待』が行われ、「蚕影山和讃」が唱えられていました。その後も、大切な行事として保存会の方々によって守り続けられていましたが、世代交代の影響もあり、今から16年ほど前に活動を止められたようです。
あなた方は『蚕日待』という伝統行事、その中で唱えられる「蚕影山和讃」について学ぶ機会を自分たちで求め、主体的に探究し、実際に行事にも参加しました。詳しく話すことは難しいかもしれませんが、黒川で行われていた「養蚕」という産業と共に、この伝統行事が続いていたことを話すことも伝えることもできる、同世代では数少ない一人です。今はこの地域で生活していなくても、小学校時代を過ごした思い出の残る地域に受け継がれていた「伝統行事」を知る一人です。
つづく…
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