紙漉きをした翌日、乾燥棚に干してある黒川和紙はまだ水分を含んでいました。あなた方が漉いた黒川和紙は、葉書の大きさで1人わずか2枚という大切な和紙でしたので、無理をせずにもう一日干しておくことになりました。持って帰って家族に見せることを楽しみにしていたあなた方はとても残念がっていました。
その翌日、乾かしていた板から完成した黒川和紙を手にする時のドキドキ感…、和紙を手にして、空に向かってすかしたり、さわったり、こすったり、香りをかいだりしている時の喜びと感激は、言葉にしなくてもその表情から十分伝わってきました。世界に一枚しかない和紙です。そして、原料も黒川で育った桑の木からとっていますから、まさに『黒川和紙』でした。
この黒川和紙を手にしたときの一言感想として、利映さんが書いた感想の中に、
「クラス全員で力をあわせて出来た紙は、みんなの協力と同じように力強いせんいでした。」
とありました。本当にそうだと思います。一人ではできなかった和紙づくり。みんなの力が自主的に集まっていったからこそ、2ヵ月もの間、あきらめずにねばり強く地道な準備が継続したのだと思います。そして、誰もが緊張感を持って自分の黒川和紙を漉き、そのできあがりに感激し、その喜びを共有できたのだと思います。すてきなことです…。
つづく…
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