4月11日、完成した『蚕は友だち‐蚕からの贈りもの‐』を製本所に取りに行きました。10冊ずつ梱包してある紙をすぐにでも開いて、完成したものを確かめたい…、読んでみたい…という気もちでいっぱいでしたが、あなた方と一緒に開こうと、はやる気もちを必死に抑えました。今思うとよく我慢できたなと思いますが、あの時、あなた方の1年間を知っているわたしには、それが当然のことに思えていたのだと思います。
そして迎えた12日の1時間目…。
梱包されたものから取り出すとき、あなた方の緊張感が伝わってきました。「息をのむ…」、そんな雰囲気でした。誰もが同じように大事そうに受け取り、『蚕は友だち‐蚕からの贈りもの‐』がついにあなた方の手にわたりました。290ページ余りになったこの本は、5年生の1年間のあなた方の実践がつくり出したもので、あなた方の費やしたエネルギーの重さでもありました。
本を開き始めるあなた方…。
わたしは、あなた方がこの本を手にした時、どのようなことをつぶやくのか、どんな話になるのか、そんなことを楽しみにしていました。しかし…、あなた方は無言でした。無言で本の中を見入り、読むことに夢中でした。その無言の表情と教室の雰囲気にこそ、あなた方の自信と充実感が満ちあふれていました。
つづく…
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