『蚕は友だち‐蚕からの贈りもの‐』のあの厚さ、重さが、あなた方の全てだとは思っていませんが、あなた方の創造力から生まれた5年生の1年間そのものだと思います。10才、11才の子どもたちの探究活動や創造からあれだけのものをつくり上げたのです。あなた方の長期にわたる地道な探究活動は、その活動姿勢だけでもなかなか見られないものだったと思います。
あなた方は、自分たちの活動を展開する中で学び方を身につけていきました。「蚕」という小さな生き物ですが、この小さな生き物を通してあなた方が学んだことは、6年生になったばかりの学級にも息づいていました。一生懸命に取り組む姿勢や友だちの接し方をとっても、「蚕」があなた方に教えてくれたことがあったはずです…。
どんな教科の学習をするにしても、大事なのは教室の中にいる自分自身の気もちの持ち方であり、存在そのものよりも心の居場所であり、教室の雰囲気だと思います。安定した気もちで、ゆとりをもって過ごせる環境があるかどうかはとても大切なことです。そういう環境も「蚕」との出会いがつくってくれた部分があったと思います。
『蚕は友だち‐蚕からの贈りもの‐』を読んでいただきたい方があなた方にはたくさんいました。あなた方に聞くと、次々に名前が挙がり、あっという間に20名近くの方々の名前や施設が浮かび上がりました。本来この本は、川崎市内で最後まで養蚕が行われていた地域にある栗木台小学校で、地域の昔のことを学習することがあれば読んでもらいたいという願いがありましたので、学校の図書室にも置いてもらうことになりました。あれから26年ほど経ちましたが、
参考にしてくれた後輩はいるのでしょうか…。
今も栗木台小学校の図書館にあるのでしょうか…。
ちょっと気になりますね…。
つづく…
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